塚本香央里(つかもとかおり)
 ~ヴァイオリニスト&ライフオーガナイザー~
  1. ブログ 親子について
 

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2026/01/11
11「母としての役目」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

クリスマスから年末年始を過ごして
娘たちがそれぞれの国へ飛び立った後
私の胸に去来するのは
「日本滞在を満喫できたかな」という思いと
ちょっとした「空の巣症候群」でしょうか。
母というものは
どんな時も心配になって
あれこれ考えすぎて
ひとりで寂しく感じたり
取り残されたように思うものです。

記憶の彼方にある私の母が
成田エクスプレスの窓の外で
私を心配そうに、それでも笑顔で見送ってくれた姿を
今も懐かしく思い出します。
そして、その姿を見ながら
心配そうに見つめ返した自分の姿が
私を窺うような娘たちのまなざしと重なります。



この2年半の間に、娘たちが一時帰国した時の経験を活かして
少しずつアップデートしているつもりです。

リクエストのあった食事は全部コンプリートしました。
夕食のメインを2つにして、それぞれの量を少なくしたり
昼食と夕食のバランスを考えて外食や総菜を取り入れたり
(日本のお弁当が食べたい!とシウマイ弁当を嬉しそうに食べていました。
シウマイ弁当がまた値上げするのは悲しい・・・)
出かけた時に、ちょい呑みを挟んで食事のボリュームを抑える小技は
今回の新しい試みでした。
そのアレンジはとても楽しかったです。

様々な選択肢を提示することにも気を配りました。
娘たちには、どうしても日本で暮らしていた時の記憶が大きくて
アップデートされていないことがあったりします。
若者に人気のあるモノ・コト。
流行のファッションや便利グッズ。
SNSの発達した世の中でも
実際に見たり使ったり、道行く人を実際に見ないと
わからないことがたくさんありますからね。
そんなことを含めて
娘たちと話をすることは、私の方も
新しい情報をインプットすることに役立ちました。

「母」という役割は
食事を作ることが一番大切なのかも、と思います。
生まれてから
親元を離れていく過程で
記憶に残るものが味覚かもしれません。
私自身も、母の味を受け継いでいると思います。
(薄味すぎて次女に指摘されますが・・・)

「一周まわって実家の味が一番」
「お弁当に入っていた、あの味が食べたい」
「外食もいいけれど、家でのんびり食べたい」

今回の滞在で驚くような発言がいっぱいでした。
特にお弁当の話で盛り上がったのは
私が手抜きをして作ったものが
一番記憶に残っている美味しい味だということ・・・
お弁当歴は10年以上。
キャラ弁や映え弁当は作れないので
ひたすら飽きのこない地味弁ばかりでしたが
文句を言われたこともなく
夫も含めて3人とも
残さずに食べてくれました。
(夫はランチ会食があっても、
夕方のおやつに食べてくれていました)

良い思い出です。

今、娘たちの味覚は私の手を離れて
アレンジを加え
自分なりの味を構築中です。

海外で過ごす中で
その味覚を成長させて
今度は私に手料理を振舞ってくれるのを
楽しみにしています。
















2026/01/10
10「成人した娘たちとの生活②」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

長女は視覚優位で自分のこだわりを追求しすぎる傾向があり、決定までに時間がかかる。
次女は大ざっぱに見えて繊細な部分があるので、本人しかわからないこだわりを尊重しなければならない。

二人の部屋は勉強机と本棚のある5.5畳のロフト。
決して充分とは言えない空間ですが
自分たちの私物が揃っているので
居心地が良いみたいです。
それぞれの机と椅子。
本棚2つ配置すれば
ほぼいっぱいです。
一時帰国中も狭い空間に
二人が笑いながら話をしたり
出かける場所のリサーチをする声が
響いていました。

長女は自分で厳選したものしか持っていないので
物量は比較的少なめです。
空間把握も得意なので、どこまで自分のものを出してよいのか
他の人との兼ね合いも感じることができるので
自分の机周辺を自分なりにコンパクトに整頓することができます。
ただ、見えなくなると忘れてしまうので
箱やカゴを利用して、ある程度見えるようにする工夫は必要です。

次女は区切りをつけないと
どこまでも自分の領地を広げていってしまうので
予め「ここまで」という規制を伝えておきます。
箱やカゴの選択肢も自分で選んでもらいます。
一見、ごちゃついているように見えても
自分なりの法則があり記憶力も確かなので
忘れ物はほとんどありません。
引き上げるときには1時間くらいで
綺麗に原状復帰していました。

実家暮らしのころから
「私物は自分の部屋にしか置かない」というルールがあったので
リビングや他の部屋にモノがあふれるということはほとんどありません。
さすがに一時帰国中は、知人へのおみやげ、日本食、注文しておいたガジェット類などが
散乱していましたが、見事な荷造りですべて持ち帰っていきました。

二人がこのような性質を持っていることを
私はあまり意識して理解しようとしていませんでした。
自分の片付けメソッド【物は見えなく片づけるもの】を
当たり前のように伝えていたので
娘たちにとって「なんか違う」という違和感があったかもしれません。
特に次女は、モノや空間に対して私と全く違う感覚なので、
あまり良い気分はしなかったでしょうね・・・

その意識が変わったのが「ライフオーガナイズ」
私たちには【利き脳】というものがあり
その人が本来持っている性質と
環境によって育まれた特性の掛け合わせで大まかに分類され
さらに、思考のクセやその人が大事にしているこだわりを
じっくりと思考から読み解き整理に導いていく。
文字にすると難しそうですが
生活というものは
その人だけの
「オーダーメイド」でできるんだよ、ということを
教えてくれたのが「ライフオーガナイズ」でした。

そうすると、娘たちにもそれぞれに特性があり
私とも違う感覚を持っているんだ、と
離れた視点からみることができました。
さらに、
「どうしたら彼女がラクに生活できるのかな?」と
より深く各個人の内側を知る機会となりました。

姉妹といえども別人。
いっしょに暮している家族であっても自分とは違う人。

その意識は
思い返せば娘たちを産んだときから
私に根付いていた思いですが
「ライフオーガナイズ」を学ぶことによって
更に確固たるものとなりました。

今、娘たちは
私の手を離れた一人の大人です。
今回二人同時に我が家へ受け入れて
いっしょに生活した時間は
懐かしい家族で過ごした思い出を辿ることと
自律した娘たちの海外生活を垣間見るという
複雑な思いと
少しの寂しさと
大きな成長を感じた日々でした。








2026/01/09
9「成人した娘たちとの生活①」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

我が家には成人した娘が2人いて
今は海外で生活しています。
住んでいる国が違い
言語が違い
文化も違い
生活スタイルも違うので
facetimeで話をするときは
なるべく個々に繋ぐようにしています。
家族・姉妹とはいえ
お互いに聞かれたくない内容もあることでしょう。

さて、この年末年始は
長女が先に日本に戻り
次女が後から合流して
2人が同日の別時間に
それぞれの国へ帰るという日程。

受け入れ側の私としても
少し工夫が必要だと思いました。

日本滞在の目的も
長女は「休暇」
次女は「ヴァイオリンレッスン」
二人の共通目的は「推し活」と「日本食」

それほど長くない滞在期間を
いかに満足度高く過ごすことができるか、というのは
その後の生活にも影響すると思います。


食べたいメニューを聞く

食べたいものが何か?
これは我が家にとって最も大切なものになります。
日本滞在中の予定は、このメニューの組み立てで決まると言っても過言ではありません。
  • 家で食べたいメニュー
  • 日本でしか食べられない食材
  • 日本で食べたい外食メニュー
  • 日本のスイーツ
予定を見比べながら、食べたいものを基本に組み立てていくスケジュールは楽しい作業です。



朝食は自分で調達する

私は普段、朝食を食べません。
娘たちが単独で一時帰国するときには、なるべく作るようにしていますが、今回は二人同時なのでやめました。
そのため、各自が朝食の食材を調達するところからお願いしました。
ヨーグルトだったり、
ただ、前夜に残ったおにぎりを作っておくととても喜びました。朝食だけでなく、小腹が空いたときのおやつ感覚でおにぎりが食べられるのは嬉しかったようです。海外で日本米を買う勇気はなく、似たようなカリフォルニア米を炊いても、パサパサしてしまうので、おにぎりには不向きなのは私も経験済みです。
ふっくら、ほわっとしたおにぎりは、冷めてもおいしいですよね。


「ひとこと」を大事にする

一人暮らしをしていると、自分だけの「ルール」があったりします。自分だけが知っていることや、自分だけのこだわりは、言わなければ他の人にはわかりません。
「ここにおいてあるものは後でもう一度使うからね」
「このお菓子は絶対に食べたいからここに置いてあります」
ちょっとした一言が、トラブルを避けることにもなります。」
特に食べ物の恨みはコワいですからね・・・
その他に
「○○を探しているんだけれど、どこで買えるか知っている?」
これはとても重要です。
少ない時間の中で、効率よく予定をこなすには
移動途中で調達したり、リサーチして考える時間を得ることができます。

その「ひとこと」が大事!


上記の「ひとこと」には「ありがとう」という言葉も含まれます。
洗濯物を干してもらったら「ありがとう」
布団を片づけてもらったら「ありがとう」
配膳をしてもらったら「ありがとう」
荷物を持ってもらったら「ありがとう」

彼女たちは
外食をすると「ごちそうさまでした」と
お店の人にあいさつします。
それも大事な感謝のことば。

マスクの陰に隠れて
必要以上に声を出さない人が増えているように感じます。
寒さや花粉から、帽子+マスク+サングラス
なんていう人も見かけます。
そう・・・ラクですものね。
声を出したり、他人との会話って疲れることもあるし
煩わしいと感じることもあります。
でも、何か困ったことがあったら助けてもらわなくてはならないし
自分の世界がどんどん狭くなってしまう危険もあります。

海外にいると、何も言わない人は平気で無視されてしまいます。
「沈黙は金」ではないのです・・・

強くたくましく生きる娘たちは
今、日本と異国のはざまで必死です。

次回は共同生活のモノについてです。






2026/01/08
8「三人三様」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

年末年始に娘2人が一時帰国をして
賑やかな時間を過ごしました。
長女はドイツの音楽大学院で勉強しつつ
この1年は現代音楽に特化したアカデミーに奨学生として在籍しています。
10月から始まったアカデミーの密度の濃さは
長女なりに想像していたようですが
少し咀嚼の時間が必要になったそうです。
急遽日本滞在の予定を入れたため
受け入れ側の私が少しアタフタしてしまいました。

次女はスイスの音楽大学で学士過程の最終段階。
フランス語での授業に四苦八苦しながら
生活面の方でもストレスが多く
なかなか落ち着かない日々を過ごしているので
帰国できるタイミングがあれば帰ってくるように
我慢しないように伝えています。
今回は論文のための資料を日本語で探したり
リサイタルのプログラムを決めるため
滞在中もレッスンをしました。(一応、私も次女の教師です)

海外で暮らしていると
日本を少し離れた視点で見ることができます。
良い面・そうでない面。
それぞれの立場から話をきくことが
とても興味深く
こちらもたくさんの学びを得ました。

自分が留学していた時のことを(よいしょ・・・と)
思い出して伝えたり。
時代は違うけれど
変わらない思いや
大事にしてほしい日本のことなど。
facetimeでは伝えきれない
同じ空気と時間の中で話せることを
大事にしました。
画面越しの会話は
どうしても記憶から薄れてしまう気がします。

二人とも、幼少期から大学生まで(または高校生まで)
しっかりと日本の生活が身についているので
根元が揺らぐことはなさそうですが
一筋縄ではいかない
海外での生活に翻弄されないでほしいものです。

ドイツとスイスは
同じヨーロッパであっても
似て非なる国。

特にスイスの話は興味深く
次女の視点からみる景色は
なかなかおもしろいです。




それにしても
若者が2人になると
テンポアップと賑やかさが倍増して
活気にあふれた
音のあふれる日々でした。

ドアを開ける音
階段を登る足音
お風呂場から聞こえる鼻歌
キッチンの冷蔵庫を開ける音

生活の中に
自分では気がつかない音が
たくさんあふれていることに気がつきました。

姉妹と言っても性格は違うので
こちらも工夫が必要です。

  • 食事のこと
  • 共同生活の基本
  • ライフオーガナイズに沿った私物整理のための工夫
  • 娘たちへの選択肢の幅を広げる視点の変化
そして、若者に振り回されて自分を見失わない工夫などを
次からお伝えしていければと思います。













2026/01/02
2「お正月の風景」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

年を重ねるごとに
物事がシンプルになってきているように感じます。
年末年始の過ごし方もそのひとつ。

娘たちが幼い頃は
日本の伝統を少しでもわかりやすく
様々なことを伝えたくて必死だったように思います。

お箸の使い方
配膳の位置
季節の行事やしつらえ
季節の移り変わりや言い伝え

その中でも特に
日本の美しい食事風景は
海外へ出かけた時に
誇れるものだと思っています。

その中でもお正月のお節料理については
私自身も学びながら
知らない食材を使って
見よう見まねで料理して
娘たちに伝えたものです。
(伊達巻がなかなかうまくできなくて1回で挫折した苦い経験があります)

私の母は、私の結婚後1年で他界したため
いっしょにお節を作ったり
お正月を寿ぐ機会はありませんでした。
実家の味は自分の味。
それが良いのかどうか?
少し寂しい思いもあります。


娘たちが幼い頃は
お正月に訪れた義両親の家で
義母の作る、丁寧に作られたお節に感嘆しながら
先人の知恵と意味を説明したものです。
お重に詰められた
義母の特製おせち料理は
本当に美味しかったです。
華やかで、賑やかなお正月の思い出です。
そして、その思い出は
しっかりと娘たちに根付いているようです。


今では
お節の中でも好みがあるので
種類が少なくなり
簡単に準備できるものを
少しだけ、いただく程度になりました。



2人の娘たちは今
海外で暮らしています。
限られた生活費の中から
自分に合った食事を作るので
いつでも好きなものを食べれることはないようです。
現地のスーパーをくまなく見渡して
実家で食べていたようなものを
真似して作ってみても
自分の好きな味に仕上げるのは難しいです。

それでも、自分の味覚を信じて
少ない選択肢の中から
食材を選び
味付けを工夫して
狭い自分の勉強机にランチョンマットを敷いて
お箸をつかいながら
笑顔でご飯を食べている写真が送られてきます。

海外で暮らすことは
日本人の代表として暮らすことでもあります。
自分の立ち居振る舞いが
日本人全員のすることだと思われてしまう危険もあります。
日本全国どこの出身であっても
地方によってしきたりが違ったとしても
外国人には関係のないことです。

娘たちにとって
幼い頃の記憶は鮮明で
私の口うるさい指摘は今なお覚えているそうです。




さて・・・今の私と言えば・・・
手間をかけずに
美味しく
お正月を飽きずに楽しむことを
モットーにしています。

伝統を伝える役目を終えて
新しいスタンダードを見せていくことも
母から娘へバトンを渡す役目なのではないかと思います。








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