塚本香央里(つかもとかおり)
 ~ヴァイオリニスト&ライフオーガナイザー~
  1. ブログ
  2. 128「ヴァイオリンの練習・今と昔」
 

128「ヴァイオリンの練習・今と昔」

2026/05/08
128「ヴァイオリンの練習・今と昔」
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

私はヴァイオリンの練習が好きではなく学生時代もあまり真面目ではなかったです。

私が育った家庭はごく普通のサラリーマン家庭で、音楽家の家庭ではありませんでした。すべてが手探りの状態でした。私自身はヴァイオリンにのめり込むわけでもなく、ずっと続けていることが当たり前になっているような感じでした。ヴァイオリンを習っていることが珍しい時代でもあったので、特別感に浸っていたのだと思います。姉の方が真面目に将来を考えていて、ドイツの音大に17歳から在籍して大学院まで学位を納めました。そんな私も音高の入学した時点で音楽家の道を選んだことになり、そのまま音大・ドイツ留学・オーケストラ団員といった道を進みました。今思えば、もう少し学生時代に練習時間の使い方を工夫していればよかったなぁと思います。

学生時代の練習時間は無尽蔵・・・その境遇を享受していたら・・・もう少しそのほかのことに頭を使うことができたかもしれなかった・・・と思います。

学生時代はとにかく周りについていくことに必死でした。ヴァイオリンや音楽について幼いころから一心不乱に過ごしていた仲間たちの間で、自分の立ち位置に踏ん張ることが必須でした。それまでのんびりと過ごしていたたため、落ちこぼれから始まって、その後も一生懸命に同級生との差を縮めることだけに集中した日々。なんとなく窮屈だったけれど、一緒に過ごした仲間たちは優しくてまっすぐで、気持ちの良い人たちでした。練習時間をどのように効率的に使ったらよいのかわからなくて、それでも長時間の練習ができなくて・・・(基本的にはラクをしたいナマケモノ)中途半端な学生でした。ドイツ留学中も、練習より自分の興味が文化歴史、多国籍の中でどういう風に過ごせばよいのか、どう振舞えばいいのか・・・といったことに必死でヴァイオリンの練習は二の次でした。

その延長戦でドイツから帰庫して結婚後もノンビリモード。ヴァイオリニストというプライドを捨てることができず、ある意味仮面をかぶって過ごしていたような気がします。ヴァイオリニストとしての矜持は捨てたくないけれど、今目の前にあることも完璧に遂行したい・・・それぞれを逃げ場としていたのだと思います。子育て期は本番前に危機感に迫られて練習時間を捻出。大きな弱音器をつけて夜な夜なキッチンで練習する日々。どうしたら効率的に仕上げることができるのか・・といったことを真剣に考えていた時期でした。本番があるから頑張る。間に合わせるために夜な夜な練習することが当たり前と思っていました。その練習は本番だけのものであって、自分の技術を維持するものではなかったかもしれません。とにかく弾くこと、続けることに意義があると思っていました。

子育て卒業期は自分より娘たちの練習時間を優先していたため、練習時間は日中のみ。誰もいないときに、本番の曲を練習する日々。しばらく本番がなければすっかりお休みモードでした。その頃はPTA活動やその他の活動に時間を割いていて、自分に言い訳をしていました。そして50代後半。改めて勉強しなおす時期にきています。基本練習の見直しと身体に負荷のかからないように姿勢を調整しながら進めていくことが重要なことだと切に思います。ようやく、本当に練習するということの意義にたどり着いたような気がします。

今更…と思うほど時間が経っていますが・・・