塚本香央里 ~ヴァイオリニスト&ライフオーガナイザー~
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2025/01/20
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

私が幼い頃、発表会の記録はカセットが主流でした。
父が録音担当で、発表会の度に新品のカセットテープを購入して準備していました。
当時、私のヴァイオリンの先生と姉のピアノの先生が合同で発表会をしていたため
プログラムを見ながら、父がとても緊張していたことを思い出しました。

聞き返すのはもっぱら父のみ。
単純に演奏を楽しむだけなので、コメントはありません。
私も姉も、1回聞き返して自分の演奏について不満を漏らして終了…
次の新しい曲に興味が移ってしまって
まともに聞き返すことはほとんどありませんでした。

家族で駐在生活をしていたドイツから帰国した小学校5年生の冬。
古巣の厳しいヴァイオリンの先生にの下に、再び通うこととなり
帰国後2か月で曲を仕上げなくてはならず…
先生の叱咤激励に四苦八苦しながら迎えた発表会で
無事に弾き終えた後「ほぉ~、よくやった~」という父の安堵のため息が
しっかり録音に残っていたことが一番の懐かしい思い出です。

父は私たちの演奏を聴くのをいつも楽しみにしていて
録音したテープをいつまでも、ずっと聞き返していました。
私としては、間違えた個所を思い出したり、ドキドキしたことを思い出したりするので
繰り返し聞かれるのはとても苦手でしたが、父はどこを吹く風。嬉しそうに聴いていました。
カセットデッキもほとんど普及されなくなった後も、時々取り出して聞いていたらしく
たまに「この間、懐かしい曲を聞いたんだよ」と言われて「え…いつの?!」と絶句することもしばしば。
でも、カセットテープの劣化とともに、その回数は減っていたようです。

父の晩年、ふと「このテープをCDに焼きなおしたいなぁ」とつぶやいたことがあり
「それはなかなか難儀だわ。でも、いつかできるといいね」と何気なく答えましたが
忙しさに紛れてその願いは叶わず。
終の棲家となった家の二階に、大量のカセットテープが入ったケースが鎮座して
何度か聞こうと努力した形跡がありました。
その景色に涙しながらも
大量のテープを取っておく場所もなく、
家とともに私の幼いころの演奏は彼方へと消えました。

残しておいた方が良かったかしら?

私自身は、写真も録音も録画も執着がないので
無くなってしまってもがっかりするようなことはありません。
ただ、父がもう少し
私たち姉妹の演奏の成長を簡単に聴くことができたら幸せだったかなぁ、とも思います。

冬空を見上げながら
小学校5年生の発表会が1月末だったことを思い出していました。




2025/01/19
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

今年は1月17日から冬の土用入り、土用明けは2月2日。
私はこの時期が本当に苦手です。
6月生まれなので、特にこの時期が苦手なのかもしれません。

ドイツに留学していたころから11月と1月は体調がイマイチでした。
身体が硬くて動かなかったり
意味もなく落ち込んだり
失敗が多くなったり…
ヨーロッパの冬はすべてが灰色で
本当に気持ちが落ち込みます。
ヨーロッパ人は日照時間の短さで体調を崩す人がたくさんいます。
太陽のありがたさを感じることを、私はドイツで知りました。


日本に帰国してからは
家族とともに
新しい年を迎えて急発進するような
世の中の風潮にワクワクしたり
心地よい疾走感を感じたものです。

50歳を過ぎたころから
そういった雰囲気に追いつけないことに気がつき
どうしたんだろう
どうしよう、と悩み続け
この2年くらいは無理して頑張ったものですが
今年はあきらめて「引き籠る」ことにしました。
予定を減らし
自宅作業を多くして
居心地よい空間と時間をつくることに専念して・・・

今のところ快適です。

でも油断禁物。
ふとした拍子にガタンと落ち込むこともあるわけです。
ふいに涙が出て止まらなくなったり
倦怠感に襲われて何もできなくなったり…
それを見越して、会いたい人に会う予定を少しだけちりばめています。

そんな「自分の苦手な時期」を把握していると
その時にしかできないことが見つかります。
私の場合は「基本に戻る」

私はヴァイオリンで元にもどるように調整しています。

毎日の忙しさに追われて見失っている「基本」
  • スケール(音階)練習でみえてくる音程
  • 弓の長さを改めて感じるロングトーン練習
  • 右手(弓を持つ方の手)の感覚練習
  • ゆっくりと弾くことによる左手の感覚練習
  • 無理のない演奏姿勢
どれもゆっくりとした時間の中で
自分と会話しながら進めていきます。
鏡を見て弾いたり
目をつぶって音を聞いてみたり

毎日のルーティンに短時間ずつ取り入れています。

2週間強の冬の土用期間。
今年はなんとかやっていけそうかしら・・・





2025/01/18
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

今日はちょっと気の抜けたお話を。

ヴァイオリンを弾いていると
着れない洋服があったりします。

私は以下のようなものが着れません・・・

  • バルキーニット
  • 首元の分厚いタートルネック
  • 首元にビジューのついたもの
  • 襟の硬いシャツ
  • 左肩にボタンや飾りのついたもの
  • 袖に垂れ下がる飾りのあるもの
  • タンクトップや
  • ジッパー付きのカーディガンなど…

基本的に首元はシンプルで
腕がまわしやすく
楽器に装飾などが当たらないことが条件です。

私はリサイタルやコンサートが近づいて
練習時間が長くなってくると
おしゃれをする気が失せて
ほとんど毎日同じような洋服を着ていることが多くなります。
(首元に飾りのないシンプルなカットソーとデニム)

今のように寒い冬の時期。
少しだけ練習時間の緩い季節になるので(私の場合)
この時とばかりに
分厚いセーターを着こんで
「寒いわ~、あったかいわ~❤このセーター!」と
おしゃれを楽しんでいます。

冬の時期に私に会う場合
分厚いセーターを着てニコニコしていたら
練習していないな…と思っていただいて良いかと思います。

ちなみに今日は
首元スースーするセーターを着ていました。


2025/01/17
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

急に寒くなって身体の動きが鈍いです。
運動神経もそこそこあって
柔軟性もあるので
自分の身体に関しては敏感な方だと思います。

50歳を過ぎてから
特に気をつけるようにしている季節が冬。
身体が硬くなってケガをしないように気をつけています。
階段の昇降、滑りやすい床、ちょっとした段差。
雨の降っている日のマンホールはキケン、ですよ。
楽器を持っているときは、細心の注意が必要。
朝起きた時にゆる~くヨガで身体の芯を起こして
かる~いストレッチを取り入れています。
全行程15分くらいです。

50歳になって、楽器ケースを交換しました。
それまで使っていたケースは重たくて片方の方に掛けるタイプ。
今はケースも少し軽くなって、背負えるタイプになりました。
コロナ禍で、海外のサイトで注文して手に入れました。
ドイツからだったのですが、ずっとフランクフルト空港税関で
出国待ちの状態だったのが、ドイツを出国したと連絡が入ったときには
自宅の前に車が止まって配達完了…という摩訶不思議なことがありました。
多分、今後はこのケースから変えることはないでしょう。

子どもの頃は、ひょうたんケース(楽器の形をしたケース・かわいいです)
音楽高校へ入って青い角ケース(カッコつけたかった!)
その後は何回かケースをかえましたが、いつも角ケースでした。
それぞれのケースに思い出があります。
今どきは、ファッショナブルで軽いケースが多くて目移りしてしまう。
ただ、楽器がちゃんと入るか(たまにサイズが合わなくて入らない場合もあります)
弓がちゃんと入るか(楽器に当たってしまう、長さがケースに合わないなどの例があります)
ちゃんと確かめることが必要です。

ヴァイオリニストは体力が必要!
演奏するにも、練習場所や演奏場所に行くにも
自分で出かけていかなくてはなりません。
共演者に迷惑をかけないことが第一。

自分の身体の状況を冷静にみて
「気分は大丈夫?体調は大丈夫?」と
常に気に掛けることが大切です。

50歳を過ぎたら…
出かけるときは、時間に余裕をもつようにしています。
それだけでも気持ちに余裕ができて
何か起こっても対処する時間ができます。

大人になってからヴァイオリンを始めたい方。
いつでもご相談ください!
楽器ケースの選び方も大切ですよ。







2025/01/16
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

いつも聞いている曲はクラシックですか?
そうでないと耳が育たないのでは?

そんなことないですよ!

私の幼少期はアニメ番組のテーマ曲を大声で歌い
「ザ★ベストテン」を楽しみに1週間を過ごし
大人になってからはポップスもジャズも楽しんで
クラシックは、いつも勉強のためにレコード(CD)買っていました。
だから、ヴァイオリンの曲は誰が演奏していても気にならず。
勉強のためなので、音さえわかればいいと思っていました💦
(ちなみにカラオケは苦手ですが誘われたら「津軽海峡冬景色」しか歌いません‼)

「宇宙戦艦ヤマト」の主題歌を歌っていた佐々木功さんや
「いい日旅立ち」「秋桜」などを歌っていた
山口百恵さんは音程がとても良かったです。
子ども心に聴いていて心地よかった。
演歌歌手の方は、特にきちんと歌われるので
聴いていて安心感がありました。

私の両親は、音楽を聴くことについて
特に制約をしなかったので
私も彼らも好きなようにレコードをかけていました。
テレビも好きなように見せてくれたし
母は
気になったアニメの主題歌のレコードを
店頭で歌って買ってきてくれたこともありました…

そのため、音楽高校に入学したころは
往年の有名な演奏家のことを全然知らなくて恥ずかしい思いばかり…
新しく耳にする曲がたくさんあって、途方に暮れました。
同級生のクラシックにかける思いの強さや情熱に
本当に肩身の狭い思いをしていました。

それでも、私にとっては息抜きに聞く映画音楽や
その後の留学時代に聞いていたポップスなどは
心の支えと同時に様々な可能性を広げてくれました。
  • リズムの取り方
  • 間の取り方
  • 息継ぎのしかた

年齢を重ねて
今ではジャズも(頑張って)弾くし
クラシック曲の中にエッセンスとして
ポップスなどの要素を見つけることができるようになりました。
耳が慣れているので
「この曲、ジャズのあの曲みたいだなぁ」と
全然違うことを考えて楽しんだりしています。

今でも幼いころに好きだった曲は歌えますし
楽しい思い出がよみがえってきます。

好きなように
先入観なく
色々な音楽を聴く

子どもには必要な
柔軟な耳を育てる要素になりますよ。









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