塚本香央里(つかもとかおり)
 ~ヴァイオリニスト&ライフオーガナイザー~
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2026/03/08
67「どんな音楽を聴きますか?」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

日曜日、どんな音楽を聴いていますか?


私は仕事柄「クラシックしか聴かないでしょ?」と言われますが、そんなことはなくて色々聞きます。

朝は大抵ラジオを聞いて簡単なニュースと天気予報の情報を仕入れます。

その後の作業時は、アレクサに適当に音楽を流してもらうか、YouTubeチャンネルのライブで【リラックスミュージック】などを画面を見ながら耳の負担にならない音量で聴いています。

コンサートプログラムなどで楽譜を見ながら確認作業をしたり、ピンポイントで楽曲の音源を聞きたいときには、ちょっと壊れつつあるCDコンポが活躍します。スピーカー機能が良いので音がクリアに聞ける利点はあるのですが、CDの入れ替え作動時にテーブルが勝手に閉まってしまうのでアタフタします。

出かけるときに車を使う場合は、スマホと連動させて自動的に音楽が流れる設定にしています。

(娘たちがK-popを気に入って大量に聞いていることがあるのでびっくりすることがあります・・・)

近距離であればそのまま流し、遠距離のときは改めて色々なジャンルを選曲します。

最近は昔の映画サウンドトラックを聞いています。

そういえば留学した当初、映画のサウンドトラックをずっと聞いていたことがあります。

ケビン・コスナー主演【Robin Hood-Prince of Thieves】の主題歌がヒットミュージックランキング1位に延々と君臨していて毎日聞いていました。

面白そうな内容なのに、残念ながらこの映画は一人で映画館に行くことができなかったので(一緒に行く友人もいないし、見てもドイツ語じゃわからない・・・)CDのサウンドトラック盤を購入して聴いていました。

10年以上たってやっと映画本編を貸しDVDで見ることができた時はとても嬉しかったです。


その他には、娘と【アナと雪の女王】(吹き替え版)を見に行った時も、映画館を出てまっすぐHMVに行ってサントラ盤を購入しました。

娘より私の方が感激していたような気がします。

英語版・日本語版の聴き比べができて贅沢なCDでした。

 

ただ、映画音楽を聴くとリズムが難しかったりするので

「おぉ・・・演奏は難しそうだなぁ」と頭の中でソルフェージュしてしまってニヤニヤしてしまうこともあります。

こういった作品のレコーディングは通常、短時間で収録することが多いです。

楽譜もその場で渡されてリハーサルしてレコーディングといった流れでしょうか。

演奏者たちの集中力にかかっているので重労働です。

短い時間で最高のパフォーマンスを、そして妥協なく完成する。

レコーディング現場を想像できるのは、音楽家の特権かもしれません。


出来事が蘇ったり、映画製作の裏側を想像したり、その時の自分の気持ちを思い出したりすることは、私の今の世代だから楽しめる特権ですね。




2026/03/07
66「また一緒に霊園ツアーを」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

幼馴染の友人と一緒に、お互いの大事な人が眠る霊園をめぐるツアーをしました。


実家が近くて3歳くらいからずっと一緒に、外を飛び回って遊ぶ友達でした。

私の幼少期は、彼女を抜きに語ることができません。

高校・大学はお互い全く違う道へ進み、一足早く社会人としてしっかりと働く友人に羨望のまなざしを送りながら、私もドイツへ留学して頑張る姿を見せました。

その後はつかず離れず。

結婚して家庭をしっかり守りながら、友人が転勤族のためになかなか会えない日々でしたが、ふと気がつけば、車で20分くらいのところに住むようになっていました。

彼女のご両親が、実家の近くの霊園に眠っていると聞いて

「あら、その道を通っていけば、私の家族の霊園にも行くことができるよ。霊園ツアーしよう!」

と誘うと

「いいわね!」

との返事だったので、昨年の2月に初めて一緒に行きました。


彼女のご両親には、本当にかわいがってもらいました。

大人になってからも、あいさつに伺うと

「あら~かおちゃん~元気にしてるの~?」

とニコニコと話してくださった笑顔は今も私の大切な記憶です。


彼女のご両親のお墓は樹木葬。

滝に囲まれた大仏さまの横に、名前を刻んだプレートが設置されています。

名前を確認しながら、手が届けばその銘板に手を触れながら偲ぶことができます。

きれいに手入れされた園内は風通りも良く、友人はふらりと立ち寄って気持ちを落ち着ける時間を取っているそうです。

「家が好きだった母が、ここだったら近くて大丈夫かなって思ったの。迷子にならないから。私もここで良かったなって思っているわ」

穏やかに話す友人は本当に優しい人です。


私の大事な人たちが眠る霊園は我が家から少し遠いのですが、所属する教会墓所なのでいずれ私もそこに一緒に入るつもりでいます。

娘たちには伝達済みです。

今後どのように変化していくのかわからないので(教会の体制も変わるかもしれない)注視していくことになります。

遠くに海がちらりと見え、静かな山を見上げる静かなところです。

娘たちが一時帰国した時は必ず立ち寄りますし、私一人でもふらりと行くこともあります。

この3年くらいは元旦にお参りしています。同じような思いをもって訪れる人も多い様子なので、寂しい思いが少し薄れます。

 

今回は友人と二人で、思い出話をしながら、辛いことをポロポロと話す時間がとても貴重でした。

普段は忙しさに紛れてしまうこと、言っても仕方のないこと、どうしようもないこと・・・

そんなことも、友人だったら話すことができます。

お互い厳しい時期を通りながら生きていることは、経験を積んだこの年齢だからこそ共有できるのではないかと思います。

笑ったり、泣いたり。私たちだけにしかわからない、思い出話の数々が本当に愛しい時間でした。


余談:ちょっと老眼気味の友人が

「連絡もらった文章の【霊園ツアー】が【雪国ツアー】にみえちゃって、何言ってんのかしら~って思っちゃったのよ」

書いている今も、判別しにくいな…と思ってしまいました・・・


私たちもいつまで同じようにツアーができるかわからないので、今この時間を大切にしようと決めました。




2026/03/06
65「人生の最期まで自分をオーガナイズする」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

【終活】という言葉に関して、今まであまり気にしていませんでした。

どちらかと言えば、両親(私の場合は実父)を想定している言葉なので他人事。

自分にはまだまだ先のこと。
まずは夫婦で老後を楽しみつつ、そのうち終活を考えればいいよね…と思っていましたから。

しかし、50代後半になれば実は、自分の番が目前です。

人生100年と言われても、そこに到達できる人は一握り。

健康年齢と寿命には約10年の差があることを考えれば、少しだけ現実的に有限な時間を真剣に見直す時期かもしれません。


冬眠時期に読んだ本の中には、そのことにまつわる内容もかなりの分量になりました。

読んでいると、気落ちするものもたくさんあります。

息を吸って吐くだけでもお金がかかる。

色々なことを背負いながら生きる。

「死んだあとは適当にして」という言葉がどれほど無責任なことか、もっともっと真剣に考えなければならないと思いました。


「たりる生活」(群ようこ)
「ほんの当事者」(青山ゆみこ)
「真夜中のパリから 夜明けの東京へ」(猫沢エミ・小林孝延)
「最後は誰もがおひとりさま」(太田垣章子)←この本は痒い所に手が届くような内容。ひとつひとつのエピソードがわかりやすくて、その事例に対しての専門的知識も知ることができる。

私は他の人より心配性で、先行きに不安を抱えつつ、石橋を叩いて渡るような性格です。

怖がりなので、一歩を踏み出す勇気に時間がかかりすぎることがネックになります。

でも、決めたことは最後まで遂行することができるので、じっくり考えて準備をしたら、あとはエイっと飛び込む勇気だけが必要です。


今は自分の中で決めたリミットを見据えつつ、準備を始めています。

今の時代は調べる手段がたくさんあります。

もちろん、ウソ・デマは数知れず。

その中で信頼できるものを探しつつ、自分の目や感覚を研ぎ澄ませて探していくことは、年齢を重ねてもできることです。

 

本を読むことで情報を取り入れることができたり、音声で今の時代を聞くことができるならば、私はまだまだ勉強できることがたくさんあるのだ、と気持ちがキリリとします。

 

あきらめないこと、投げ出さないこと。

すぐに結果が出なくても当たり前、と思うことが今の私には必要なようです。





2026/03/05
64「春の兆し・啓蟄」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

二十四節気・啓蟄【けいちつ】

春の気配を感じて冬籠りから目覚めた虫たちが顔を出す頃。

この頃に鳴る雷を「虫出しの雷」と言うそうです。

私の母は、この時期になると庭に出るのを躊躇しながら過ごしていました。
苦手な虫が出てくるからです。
私も同じく虫が苦手なのですが、庭の整備には良い気候になるので
頑張って外に出ます・・・

 家庭ゴミを出すために庭を通ったら、2、3日前には見られなかった雑草がワサワサと育っていました。

恐るべし生命力。暖かくなってきた証拠ですね。


先日、明治神宮へお詣りに行ってきました。

表参道に他の用事があったので帰り道に「寄らせていただいた」感じでした。

びっくりしたのはほぼ9割以上が外国人観光客。


日本人はどこに?


多分、私のように単独でお詣りをしている方が多かったのかもしれません。

少し賑やかな雰囲気でしたが、大らかに包み込む空気は心地良くて、何度も深呼吸をしました。

ガイドさんの話に真剣に耳を傾けるグループ。

遠慮がちに写真を撮る人。

大鳥居に最敬礼する方。


私はいつものように、本殿へのお参りをして100円のおみくじを引きました。

明治神宮のおみくじは、大恩心(おおみごころ)と呼ばれていて、明治天皇と昭憲皇太后が詠まれた和歌にメッセージを託して伝えるものになっています。

今年は昭憲皇太后の和歌でした。

「油断大敵」とのこと。

 

襟を正してしっかりと歩きたいものです。

良い時間をありがとうございました。



2026/03/04
63「自分をサポートする五感」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

発売前から予約していた本。

でも、ずっと読めなかった本。


『真夜中のパリから夜明けの東京へ』 猫沢エミ・小林孝延

心の(精神的な)支えである猫・イオちゃん、最愛の妻・薫さんを亡くした二人の、死とは何か、喪失、再生についての往復書簡。

なかなか読み進められませんでした。

昨年10月末から読み始めて、やっと年が明けた1月末に読了。

ようやくアウトプットできるようになるまで1か月。

涙を流しながら、心を疲弊させながら、時に嫉妬しながら読みました。


きっと彼らは心の中で絶叫・号泣しつつも「往復書簡」というある意味一つのフィルターを通して語られていたので、自分よがりではなく、相手の見方も含みながら大きく「死」を見つめていたような感じがしました。私自身が「そのとおり!」と思うことが書かれていることに嫉妬もしました。

語り始めのぎこちなさや遠慮の空気をズバリと切り込んでいく猫沢さんの繊細な大胆さ。

ユラユラした語り口ではあるものの、根底に流れる揺るぎない強さを感じる小林さんの佇まい。

 

【人生はある日突然風が吹いて、それまでの景色を一変させてしまうもの】

【食べ物を食べておいしいと感じるのは罪悪感なのか】

【心の傷は時間とともに癒えるとか薄らいでいくわけじゃない】

 

どれも自分に思い当たることばかりで、未だに「あぁ、これを見せてあげたかったな」「きっと喜んだだろうな」と喪失を呼び覚ますことがあるのは確かです。それでも、【ただ今を生きることだけに集中して使いたい】と思うことに共感します。

 

【本が読めなくなった時期がある】

【家の片付けに集中した時期がある】

私も同じように、1年以上は文字を追っているだけの読でした。何もしないで電車に乗っているとふいに涙が出てくるので、それをカムフラージュするためにエッセイ本を持ち歩いていました。

「何かを変えるには今しかない・・・自分を守るために、これから私が生きていくためには替えなくちゃ」「いっしょに考えるはずだったことを、とにかく私が粛々と遂行しなければ」と突き動かされるようにバス・洗面所の改修工事をしたり、エクステリアの整備をしました。

 

喪失から再生へと向かうのは、そんなに簡単ではありません。

私はまだまだ弱い心で生きています。

それでも、自分自身を信じようと思います。


サポート方法は一つだけではありません。

その時、その状況によって変化していくものです。

そのことを、私は身をもって学びました。

五感を全部使って自分をサポートしよう。

自分自身をその方向へ向かわせよう。

いまもなお、生きることに必死な私がいます。

 

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