塚本香央里(つかもとかおり)
 ~ヴァイオリニスト&ライフオーガナイザー~
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2025/12/09
343「伝えるべきことはひとつ」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

リサイタル前1週間を切ると
体調管理が重要になってきます。
無理することなく
本番に集中して
しっかりとパフォーマンスが発揮できるようにしたいものです。

今までの自分は
リサイタル後にのんびりした時間を取りたくて
本番直前までびっしりと予定を詰め込んでいました。
「あれを完成してしまおう」
「この事案について、目途をつけてしまおう」
「予定を終わらすべく、今、詰め込んでしまおう」
何なら、リサイタルの前日まで地域の会議に出席したり
仕事を入れたりしていました。
音楽とは全く関係のないことのために!

でも、リサイタル後も事後処理に追われることになるのです。
清算、報告、振込期日があったりするので
気が休まることはほとんどありません。

どこで休むんだよ、自分・・・

それに気がついたのが最近のこと。
どうしたって疲れて体調を崩すのは年末。
そのネガティブルーティンを抜け出したくて
今年はようやく、色々なものを手放すことができました。
自分じゃなくても、誰かがやればいいことは敢えてしない選択・・・

大きな舞台というのは
エネルギーが必要になります。
体力を3倍くらい使うような気持ちです。
ホールの隅々まで自分の音で満たすのは
容易なことではありません。

大きな音が必要というわけではなく
伝えるエネルギーが必要なのです。
伝える・・・自分の思い・・・
受け取る側が、それぞれに
どんな風に想おうとも
こちらが伝えることは一つであるべきです。
その過集中にも似た状態は
私の場合は最後の1週間。
もう少し余裕をもって
緻密に積み上げていきたいと思っているのですが
今の状態はこれが精いっぱい。

これから年齢を重ねていくうえで
準備段階のやりくりを
工夫していきたいと思っています。








2025/12/08
342「歯車のズレ」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

アドベント第2週を過ぎて
今年も少しずつ時間が加速しているような気がします。
焦らずに足元を見ながら過ごしたいと思います。

ぷかり・・・とパイプの煙を吐き出すおじいさんの存在は
私の12月を見守りながら
「まぁ、がんばりや」と
声をかけてくれているような気がします。

読書強化月間のメモ。

【蛍たちの祈り】町田そのこ(東京創元社)

とても美しい物語だった。
「正道」がお腹にいた時から、業を抱えた生き様に
必ず寄り添う人がいるという、なんとも切なくとも
救いのある話。
連作がひとつの糸となってつながっていく
その物語のつくり方も美しいと思った。
時系列が淡々と進んでいくのも
時間というものが
無情に感じられつつも
感情をなだめているようにも思える。

親の血は引き継がれていくのか。
それを見守る周りの目と
その目に応えてしまう自分との闘い。
様々な目線の中から「正道」をみつめ
交流し、関わる中で見出す「自分」。
この物語はどれも死と生が隣り合わせで
それらはほんのちょっとの事、
タイミング・気の迷いで忍び寄ることを描いている。

歯車がひとつズレただけで
ガラリと変化する事態を経験すると
ふとした瞬間に涙が止まらなくなることがある。
答えのない問いを叫び続ける自分を
哀れにも思いながら
ひたすらに生きることだけを思う。

生きるって
やっぱり大変だな、と再確認する。





2025/12/07
341「二十四節気・大雪」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。


大雪【たいせつ】

雪をかぶった山々が見えて、平地にも雪の便りが届くころ。

気温が下がり「冬将軍」がやってくるので「真冬並みの寒さ」と言われることも多くなる。


思ったより暖かい日だったり、冷え込んで肩をすくめるような寒い日だったり。

今年はお天気に右往左往することが多いような気がします。

私はリサイタルが来週なのでまだまだ気が抜けず、体調を崩さないように注意する毎日です。

(いや、リサイタルを終えても楽しい時間が待っているので気をつけなくては!

リサイタル後はどんなに気をつけていても、どんなに休みを十分にとっても

体調を崩してしまうのが悔しいので、

今年はリサイタル前からきちんと管理していくつもりです)


今年は初めてUNIQLOで「超極暖ヒートテック」を購入しました。

かなり厚手なので、長T感覚で着ることができます。

私はヴァイオリンの練習があるので、襟元のスッキリしている洋服を選びがちです。

超極暖を着ていると、

その上に薄手のセーターを着ても良いし、

シャツを重ねても素敵。

ベストを着ると腕廻りの自由度が増すのでラク。

超極暖は肌触りも心地よいのでストレスが少なくて快適。

首元にハンカチーフやスカーフを巻いていてもホカホカしてグッド。


シンプルシックな洋服を着つつ、

インナーに気を配って暖かく快適に過ごす方が今の私には気分的に合っているような気がします。

そして人生経験の豊富な迫力としなやかさを身にまとうことが目標。


みなさん、冬の洋服選びはどうしていらっしゃいますか?

どんな気持ちでお洋服を着こなしていますか?


あと1週間後に迫ったリサイタルに思いを馳せながら
丁寧に毎日を過ごしていきます。




2025/12/06
340「ファナティックとは?」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

新書の魅力に開眼した今夏。
様々な知識を安価で手に入れることのできる新書は
私の心強い味方になったような気がします。

読書強化月間に
書店で思わず手に取った新書。


『ピアニストは「ファンサ」の原点か』
スターとファンの誕生史

かげはら史帆(河出新書)

かげはら史帆氏の「ベートーヴェン捏造」を読んで
「おもしろい!」と思った著者の新刊。

『推し活』全盛の今の時代
ファンとはいつから誕生したのか?を
めぐって時代を遡り
ピアニスト・リストの風刺画をもとに
謎解きをしていくという解説書。

音楽家としては見過ごすことのできない内容だった。


人気というものは
自然発生ではなく
人工的に(または作為的に)作られるものである。
その方法は、本人ではなく
周りの思惑によって築かれるものが多かった。

フランツ・リストの場合
◎ライバルをあてがわれる
◎恋愛相手によってブランディングしてもらう
◎ビジュアルを最大限に活かす
◎顔芸・しぐさで聴衆を魅了する
◎コンサートの密室化(サロン)による個別化 など
綿密に仕組まれていた様子。
ただ本人は、地道なテクニック練習を積み重ねて
自分の技術で勝負したかった模様。
【なんだかわからないけれど、有名だから聞きに行く】というよりも
本物を届けたかった音楽家の信念が見え隠れする。

私には、音楽家の弱点でもある
「うまく言葉で表現できない」
「セルフコントロールできない芸術家」を
最大限に利用されたのではないか・・・と訝しく思う(深読みすぎ・・)

現代の音楽家はしたたかで
自分でもセルフブランディングをして
確実に「ファン」を増やす努力をしている。
古き時代のように
「お抱え音楽家」を雇うような文化が無くなってしまったから
自力で自分のファンを増やさなければ
活動をしていくのは至難の業。

音楽家だって
霞を食べて生きているわけではない。
毎日のパン代金を稼ぐべく
必死にファンを増やしている。

クラシック音楽愛好家が求める演奏家の姿は
ファン層を広げたい音楽家自身と
思惑が違っているかもしれない・・・
今の時代
音楽家のあり方は転換期を迎えているのかもしれない・・・と
大きな視点で見ると
自分の音楽家としての姿勢はどうするべきか?と
大きな問いかけをされている気がする。

ファンからみた視点。
音楽家から見た視点。
読みながら、あちらこちらへとフラフラしながら読了。





2025/12/05
339「コールドムーン孤高の月」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

今夜は満月です。
今年最後の満月は『コールドムーン』と言うそうです。

音楽家は案外、孤独です。
リサイタル準備も
たくさんの方と作業しながら
連絡を取り合いながら
リハーサルを重ねたり
意見を交換したり
コミュニケーション豊かな時間の中で
楽しく進めていますが
根っこの部分は
私、ひとり 
なのです。

重要な決断
〆切の設定
最終判断
すべて自分一人で行います。
自分の決定がどのように影響するのか
シミュレーションしながら
思いめぐらすのは
自分、ひとり
です。

私はその孤独が糧となって
自分の中に蓄積されていることを
感じています。
誰にも理解されなくても
自分自身が認めてあげれば
それで満足です。
(そもそも他人に理解を求めることが違うかも?)

今夜の満月は
孤高の月とも呼ばれるとのこと。

冷えた空に凛としてかがやく満月に勇気をもらいながら
これからもひとり、生きていきたいと思いを新たにしています。






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