塚本香央里(つかもとかおり)
 ~ヴァイオリニスト&ライフオーガナイザー~
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2025/02/11
42「ビールもヴァイオリンも練習」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

ドイツに留学していたころの話。

クラスコンサートの打ち上げで
炭酸入りミネラルウォーターを飲んでいた私に
ドイツ人のヴァイオリンの師匠が

「いいか、カオリ。
ビールを飲むのは練習だ。
練習すれば
呑み方を覚えるんだ。
たくさん飲んで
色々呑んで
好きなビールを探すんだ!」

あまりビールには興味のなかった私ですが
その言葉はなぜか
とても素直に頭にスッとはいってきました。

ビールを飲むのも練習かぁ。

各地の様々なビールを飲むことを覚え
造り酒屋さんの美味しいビールを飲み
かなりたくさん、楽しく飲めるようになりました。

ドイツのビールはそれほど冷えていませんが
樽から直接注がれたビールは新鮮で
ゴクゴクと飲めます。
(大体1杯が200㎖くらい)
ミネラルウォーターより安い値段なので
カラリと乾燥した空気に
ビールはとてもおいしく感じます。

5月からの季節は
昼間に
外のテーブルで立ち飲みするのが最高。
レッスン帰りに友人と
一杯飲んで帰る、なんてことも。



よく考えたら
ヴァイオリンの練習も同じだな・・と
後になって思いました。

たくさん練習して
いろいろ試して
自分の音楽をみつけるんだ!!

さすが師匠。
そういうことなんだ、と納得。

今はたくさん飲めなくなった
缶ビールを片手に
「師匠はどうしているのかな」と
ドイツに思いをはせる夜。






2025/02/10
41「いろいろなコンサート」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

自分の演奏で心に残るコンサートというのがいくつかあります。
若かった時のヒリヒリするような緊張感のあるコンサート。
体調が悪くて辛かったコンサート。
ちょっとクセの強いコンサート。
今日は、日本酒の醸造所でのコンサート。
クセ強めの思い出です。

梅雨の時期ではあるものの
七夕コンサート(7月7日)に出演してほしいと言われて
楽しみに伺った醸造所。
ほぼ野外的な会場だったので
ピアニストと相談して
音が遠くまで響くように調整。
(アップライトピアノの鍵盤下の板を外して
音が大きく鳴るようにしました)
ヴァイオリンは演奏する場所で変化するため
お客様の入りを見て本番中に探るようにしました。
リハーサルをしていると、客席の準備が進んでいきます。

ビール瓶ケースをさかさまにして、
その上に座布団をのっけて
客席の出来上がり。
その数300くらい。
ふと目線を上げると大きな投光器。
その横に屋外用大型扇風機も用意されています。
「こんなに人が集まるのかしら?」
と思いつつも、本番時間が迫ってきたら
続々と近所の方がいらっしゃいました。
毎年楽しみにされているお客様。
醸造所のお得意さんもたくさんいらっしゃるようです。

梅雨時期特有の湿気と
お客様の体温で
会場の熱気は始まる前からムンムン。
毎年開催されるので
お客様も慣れた様子で、みなさん笑顔。
舞台としてつくられた場所も
そう頑丈ではないので演奏するたびに少し揺れます。
演奏の熱気とともに
お客様の前のめりな姿勢にも熱を帯びてきます。
ピアニストも楽しく演奏で会話してきます。
しかし暑い・・・
尋常ではない汗をかきながら
とにかく弾きまくる。
ふとみると、投光器のとなりの大型扇風機が回っています。
でも、全然風が届かない・・・
暑いよ~・・・

演奏後は3㌔くらい痩せたような気分でした。
あんなに汗をかいたコンサートは
後にも先にもあの時くらいでしょうか。
喜んでいただけて何よりでしたが
とにかく汗でドレスはヨレヨレ。
メイクも汗で流れ去り・・・

「楽しかった!」「よかったわ!」というお声をいただき
日本酒と奈良漬をいただいて
帰り道は抜け殻のようでした。


ここだけの話。
演奏途中に大量の汗でヌーブラが落ちそうになって焦り
演奏後に舞台袖の控室近くにあった洗面所に
ヌーブラを投げ捨てて
アンコールは
ノーブラで弾いたという・・・
「もう、笑いが止まらなくて困ったわよ~」と
ピアニストにあきれられた楽しい思い出。




2025/02/08
39「脳を休ませることの大切さ」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

時々、音に敏感になるときがあります。
町に出ると、様々な音があふれています。
電車に乗るときの発車ベル。
コンビニに入るときのドア付近。
デパート内に流れる音楽。

どうしても
無意識に何の音か探ってしまったり
知っている曲だと
テンポや楽器の編成が気になってしまったり
常に聞こえてくる音を追っている感じです。
ある種の職業病とでもいうのでしょうか。

音楽高校に入学してすぐに
音楽理論の先生から
「君たちはこれから無意識に音を聞くことはない。
どんな音も耳がキャッチして
曲の内容を分析をするようになるよ。」と言われて
それまで自分が楽しんでいた「ながら聴き」ができなくなるなんて
ありえない・・・と思ったものです。
その先生の予言は、かなり早い時期に本当のこととなりました。

その後は聞こえてくる音や音楽が気になって
友だちとのおしゃべりの内容を忘れることもあります。
娘たちとお茶を飲んでいて
ふと無言になってBGMに耳を傾けて
同時に
「この曲なんだっけ?」
「○○じゃない?」と
会話と関係のない話に続いていくこともあります。


先日、本屋さんに言ったとき
クラシック音楽が流れていて
本を選ぶより音楽に耳が囚われて
集中できなくて困りました。


私の場合は、少し気落ちしているときに
音に敏感になるようです。
神経が尖る・・・というのでしょうか。
拾わなくてもよい音を
わざわざ自分の頭に入れて
ああでもない
こうでもない、と
余計なことを考えてしまうことがあります。

つい最近
頭の中の音楽が邪魔で
睡眠まで侵食してくるようになって
どうしようかと思ったことがありました。

そこで、音楽ではなく自然の音を聞くのが良いかと思い
探してみるとたくさんありました。
鳥のさえずり、焚火の音、波の音、川のせせらぎ。
個人的に森の映像と鳥のさえずりを選んで
ぼんやりみているとだんだん神経が落ち着いてくるのを感じました。

デフォルトモードネットワーク

どこにも注意が向いていない
興味関心すらストップして
ぼんやりとしている状態。
脳を休ませるために
こういうことも必要なことなんだな、と
改めて思いました。

現実逃避にも役立つなぁ・・・と
余計なことも思ったりして。



2025/02/06
37「オクターブ練習に思うこと」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

今日は冷えました。
なかなか身体があたたまらず
ピアノの練習をしていたら
ショパンのエチュード第1番が
かなり弾けるようになりました。
素直に嬉しい・・・
(冷静に見れば現実逃避ともいえるが…)

私の自宅にあるピアノはヤマハのアップライトピアノ。
鍵盤一つの幅は約2.2㎝。
オクターブ(例えばドから7つ先のドまで)の距離が約18.8㎝。
(実際に弾く時は鍵盤に指が届いていれば良いので18㎝広げられればOKです)
私の中でピアノ弾きとは、オクターブが届くかどうか。
どれだけ余裕をもってオクターブが弾けるか?
オクターブの中に他の音も弾くことができるかどうか?
たいていのオクターブは親指と小指を広げて同時に弾くので
オクターブの幅を感覚で覚えていると
とてもラクに弾くことができます。
私の親指から小指まで19㎝ですが、オクターブを弾く時は18㎝で弾くことができます。
1㎝の余裕は大きいです。
鍵盤の幅が決まっているってステキ~!と思ってしまうヴァイオリン弾き。

私はヴァイオリンでオクターブを弾くのが苦手です(プロなのにそんなこと言っていいのか?)
なぜなら小指が短いので、オクターブが苦手なんです。
(ヴァイオリンは人差し指+小指、または人差し指+薬指でオクターブを弾く)
ヴァイオリンのオクターブの幅ってピアノのように㎝で表せることができないので
耳で聞きながら感覚で確認していきます。
場所によって音が出にくかったりするので
きっちりと合うまで忍耐力が必要です。
指を変えるフィンガーオクターブ(人差し指+薬指→中指+小指、交互に動かす)なんて
いつも涙目になりながら練習しています。
とても地味~な練習、そしてかなりハード・・・

手が冷たい時にこの練習をしてはいけません。
手の筋を痛めますよ。
充分に手を温めてから弾きましょう。
そして、長時間この練習をしないこと。
毎日、短時間で。

私も自分のルーティンはありますが
身体の変化とともに
練習方法も変化(進化)させなければなりませんね。
今年は時間をかけて、じっくり取り組みたいと思っています。



2025/02/05
36「もくもくと(孤独に)練習する音楽家のひとりごと」  
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

寒さに負けてしまいそうな毎日。
それでも春が近いと感じるのは陽の長さ。
夕方5時を過ぎても明るいのは
何となくホッとします。

今は4月のコンサートに向けて練習しています。
30分の小さなコンサートなのですが
自分で選曲したプログラムが手強くて
いつものことながら
四苦八苦しそうです。

私の悪い癖。
身の程知らず・・・

でも、練習すれば弾けるようになります。
慌てず
騒がず
コツコツと練習するだけです。
今の時期は「無の境地」で
指に音の場所を覚えこませます。
頭の中では
色彩豊かな音の表現方法を考えつつ
実際の音は
ひたすら反復練習を繰り返します。

時々「できない~」って独り言を言っています。
「ごはん何にしようかな~」って考えているときもあります。
諦めてピアノを弾いて逃げているときもあります。


弾けない場所は、小さく区切って。
ゆっくりのテンポで音を拾い上げて
順番につなげていく。
ひとつつなげられたら
その前後をゆっくりつなげる。
テンポを速める。
頭で鳴っている
自分の音にむかって
積み上げていく。


音楽は一瞬の芸術。
音を放ってしまったら
元に戻らない。
本番ではそのことを考えています。


悔いの残らない演奏にするには
やっぱり地味な練習。
ホント、地味です。

ええと。
3月にもコンサートがあるのですが
全く違うプログラムなので
これもまた
黙々と練習するのみです。
時間制限があるのでMCで長くなってしまわないように注意です。
(マイクを持つとおしゃべりです)
こちらの曲たちは、少し地味を通り越して
曲の色合いを模索中です。



この時期は
いつもこんな風に過ぎていきます。
地味な生活ですが
嫌いではありません。



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