塚本香央里 ~ヴァイオリニスト&ライフオーガナイザー~
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226「リハーサルの組み方・私の場合」

2025/08/14
226「リハーサルの組み方・私の場合」
こんにちは。ヴァイオリニストの塚本香央里(つかもとかおり)です。

秋からのコンサート準備が始まっています。
毎日暑すぎて、本当に鍛えられています(シンドイです)・・・

今日はヴァイオリンソナタを仕上げていく過程を
お話ししようと思います。

自主練習のウォーミングアップが落ち着いてくると
共演者とのリハーサルスケジュールを決めていきます。
9月上旬の本番であれば、7月には大体決めます。
曲のボリューム、お互いの予定、仕上げの目安などをみながら
何回くらいのリハーサルが必要なのか、どんな準備が必要なのかを
おおまかに決定させていきます。

今回の場合は7月末に全体像を把握するために
プログラムを通して弾いてみます。
自分のパートが完璧ではなくても
お互いのこだわり、テンポの感じ方、曲に対するイメージ
作曲者に関しての知識などのディスカッション多めのリハーサルです。
2回目は少し間を開けて、1回目のリハーサルを経たうえでの修正点や
自分のパートの精密度を上げていきます。このリハーサルもややディスカッション多め。
3回目は変化球。リハーサルを重ねていくうちに閃いた解釈などを
いっしょに弾いたときにどのような効果が得られるのか、技術的に可能か、違和感がないかのすり合わせをしていきます。
4回目は全体像をみて、より本番に近づけた仕上げにむかっての調整。
共演者と本番までのリハーサルを最終的にはどのくらいの回数にするのか?
微調整にどのくらいの時間が必要なのか?
このあたりで再検討します。

リハーサルをたくさんしたい人
本番の偶然性を大切にしたい人

様々な共演者がいらっしゃるのでなかなか大変ですが
できるだけ、共演者の希望に合わせるようにしています。
それでも、自分の他のタスクが厳しい時や
どうしても自分の演奏に納得のいかないリハーサルなどは
無理を言ってお付き合いしていただくこともあります。

全ては本番に良いパフォーマンスができること。
そのコンサートのイメージが
共演者と「共有」できることが大切です。

この「共有」は言語化の能力が必要になる場合もあるので
なかなか一筋縄ではいきません。

そのお話は明日。